過去と現在をつなぐ定理

6×6=36

ですが、

6+6=12

と、

1×1=1

を足すと

36+12+1‎ = 49

これは、

7×7=49

となってます。

では、

7+7=14

と、

1×1=1

をさらに足すと、

49+14+1=64

となりますが、

8×8=64

ですね。

さらに続けても、同じようになっていきます。

これは、中学校で習う「式の展開」から

すぐにわかります。

(x+1)×(x+1)

=

x^2+2x+1

なのですね。

順番を逆にしてもよくて、

x^2+2x+1

=

(x+1)×(x+1)

となりますね。こう見ると、いわゆる

「因数分解」です。

上の数字の計算は、これで説明がつきますね。

まず、x=6を取ってくる。

それを2倍する。2x=2×6‎ = 12

そして、1×1=1を用意して、足すと

x^2+2x+1=6×6+2×6+1

というのが、

(x+1)×(x+1)=(6+1)×(6+1)=7×7

と同じ、というわけですね。

この前の記事と、実は根っこは同じです。

で、さて、

2x+1

の部分が、

何かの二乗になっている場合を考えてみると、

例えば、

x=4のとき、

2x+1=2×4+1‎ = 9=3×3

で、さっきの展開式は、

4^2+3^2‎ = 25

となります。

もちろん、25=5×5

です。

別の例では、2x+1=25

なら、

x=12

なので、

12^2+5^2=13^2

となるのは、もう大丈夫ですね。

こういう

○^2+△^2=□^2

を満たす自然数の組みは、非常にきれいなので、

名前がついていて、ピュタゴラス数といいます。

そして、この関係にある実数

○,△,□

を辺とする三角形は直角三角形ですし、

直角三角形なら、この関係が成り立ちます。

これがいわゆる三平方の定理ですね。

ピュタゴラスの定理ともいいますね。

これを拡張するお話は、いずれしましょう。

数学にはたくさんの分野がありますが、

この定理はとても強力で、どこにでも現れます。

そういうお話もそのうちしましょう。

時間や空間の相対性理論では、

これの一般化がされて、ますます宇宙が

よくわかってきます。

現在の位置情報を正確にとらえるGPSだって、

相対性理論が使われています。

そんな発見のはじまりは、この定理なのです。

かけて足す、という非常にシンプルな定理。

それだけに深遠な内容を持っているのですね。