石を拾ったり、捨てたり。宇宙の解明は、そこからはじまる。

石が、道に転がっている。

拾ってみる。

石が、「1」だ。

また少しいくと、同じような石が。

また拾う。

石が、「1」と「1」だ。

これが、そうか、石が「2」だ。

こういうのを、簡単に、

「1」に「1」を加えて、「2」、つまり、

「1+1=2」

というのか。

考えながら、さらに進んでいくと、また同じ石。

石が、「2」と「1」だ。

これを、石が「3」というのだな。

「2+1=3」

というわけだ。

石がいくらあっても、数はそれに対応して、

いくらでもある。

どんなに大きくても、大丈夫。

はあ、すごいなあ。

じゃあ、この石の一つを、捨てよう。

いま、「3」だったけど、「2」になっちゃう。

これは、どういうことだろう。

捨てる、ってことは、手元からなくなること。

消えていく、ってことだ。

だから、その石は、「-1」だ。

つまり、いま、「-1」が加わって、

「3+(-1)=2」

だよね。

これを、簡単に、

「3-1=2」

ともいうね。

これを「引く」って言うこともできるけど。

なんかややこしいね。

でも、加えることを中心に考えると、

「引く」のは、「マイナスを加える」って、

考えた方がスッキリするね。

じゃあ、「マイナスを引く」っていうのは?

これって、二段階だよね。

つまり、「マイナスをマイナスして加える」

ってことだ。

わかりづらいね。

「3+(-1)=2」

だけど、

(-1)から、(-1)を引くと、元通りだよね。

「3+(-1)-(-1)=3」

ってことだ。

石を捨てるのをやめたってことだ。

「+1」って、石を拾うことだったけど、

その逆をすると、石を捨てることで、

「-1」だった。

今度その逆は、石を拾うことだから、

「+1」なんだ。つまり、「-(-1)=+1」だ。

こういう、逆をすることを、

「-1」をかけるともいって、

「(-1)×(-1)=1」

ともいうのだよね。

これも、わかりづらいね。

急に、かける、というのが出てきたけど、

同じだけ繰り返しがあるとき、使うんだ。

例えば、

石が、「3」個ずつ、道に「10」列並んでたら、

全部で、

「3×10=30」

というんだ。この計算は、

「+3」を10回繰り返すとわかるよ。

じゃあ、いまその「30」個を拾っていて、

「3」個ずつ捨てていくと、「10」列できるはず。

その捨てていく石は全部で、

「(-3)×10=-30」

だよね。「-3」を「10」回繰り返したんだから。

で、捨てる石は、全部で「-30」になるはずだね。

今度は、その捨てる石ってのを、元に戻すと、

「+30」だね。

これは、「-3」を「-10」回繰り返すとも言えるね。

これで元に戻って、

「(-3)×(-10)=+30」

だよね。

だから、マイナスは、プラスの逆なんだ。

マイナスをマイナスしたり、

同じことだけど、

マイナスをマイナスにかければ、

プラスになるよね。

これがまず、言いたかったこと。

宇宙の解明が、始まりました。

だって、宇宙が、「1」個できたら、「+1」。

その宇宙と、全部プラスとマイナスだけ、

あべこべな宇宙は、「-1」個。

それがバーンと、くっついたら、

「1+(-1)=0」

つまり、なくなっちゃう!

これで、「0」が出てきました。

この話を反対にすると、

「0=1+(-1)」

だから、

宇宙ができたのは、

「0」から、プラスとマイナスの性質が、

すっかりあべこべの宇宙が、

「1」組みずつ、

できたのかもしれない、

って考えられるよね。

えっ?

「0=100+(-100)」

だって?

そうだね。100個の同じ仲間の宇宙と、

反対の100個の宇宙が、できているのかも、

しれないね。

100個どころではないかもしれないね!

たくさんたくさん、もうキリがないほど、

同じ仲間の宇宙と、反対の宇宙ができている、

のかもしれないね!