直線というのは、まあ、定規でこう、
ビーっと線を引いてできるもの、
と普通は思いたくなりますね。

そうです、定規の上のある点から、
次々と点を動かしていってできる図形、
それが直線ですね。
という解釈は、でも、大昔はなくて、
近代になってから出てきた発想なんですね。
グラフとして直線を書く、
y=3x+1
みたいなものが問題として出てきますが、
直線というのを、変数xが動いたとき、
変数yがどう動くか、変化する量の
関係としてみれるねと、見抜いた人がいて、
それはそれは大きな影響があったのです。
数学には、おおきく、
代数、解析、幾何、
という数学の見方があるんですが、
ある意味で、
y=3x+1
という式から、
代数としての方程式、
解析としての変化の関係、
幾何としての直線という図形、
が、一体として表現されていて、
中学校あたりで習うことが、数学の
非常に奥深い性質を扱っているのですね。

私が昔、興味を持ったのは、じゃあ、
この世の中の形という形を、
方程式で表せるのか?
という疑問でした。
世の中には、たくさんの形がありますよね。
机とか、椅子とか、冷蔵庫とか、木とか、
花とか、犬とか、雲とか、山とか、川とか、
こういうモノというモノが、
どういう方程式になるんだろうか?
と思いました。
フラクタル幾何学と言われる分野では、
それっぽいことも研究されていますが、
宇宙ができてから、いまの宇宙になるまで、
あらゆる形という形を表現するような方程式は、
一体あるんでしょうか??