1×1=1
2×2=4
3×3=9
4×4=16
5×5=25
…
という数たちは、どうなってるんだろか。
引き算してみようか。
4-1=3
9-4=5
16-9=7
25-16=9
…
なんか、奇数が出てきたね。
ということは、
奇数を順に足すといいんだね。
1+3+5+7+9=25=5×5
って具合なんだね。
ちゃんと証明してない?
じゃあ、
同じ数をかけるってのは、
m×m
でいいよね。ここで、mは自然数としようね。
その前の数は、
mより一つ小さい数、(m-1)をかけてるから、
(m-1)×(m-1)
だよね。
これを引き算してみよう。
っと、

(m-1)×(m-1)
を計算できるようにするには?
うーんと、
片方の(m-1)をAとおくと、
(m-1)×A
=
m×A-A
ってやるんだけど。これは、
m×Aから、一つAを引いている形だね。
もうちょっとゆっくりやろうね。
Aが(m-1)個あるとき、合計で、
(m-1)×A個。
これは、
Aがm個あったら、m×A個なんだけど、
実はm個じゃなくて、Aが1個少ないのだから、
m×A-1×A
と同じことだね。
なので、
(m-1)×A=m×A-1×A
そういえば、Aは(m-1)だったんだから、
m×A-1×A
=m×(m-1)-1×(m-1)
あとは、さっきと同じことなんだけど、
引き算はこんがらがるので、足し算にしよう。
-1=+(-1)
を使おう。
たったこれだけで見通しがよくなるんだ。
さっきの式は、
m×(m-1)-1×(m-1)
=
m×(m+(-1))+(-1)×(m+(-1))
これを進めて、
m×m+m×(-1)+(-1)×m+(-1)×(-1)
ここで、m×(-1)と(-1)×mは、
どっちも(-m)だね。
あとは、(-1)×(-1)なんだけど、

ちょっとその話をすると、
-1+1=0
は、いいよね。(-1)に「1を足す」と0だね。
同じことだけど、そもそも、
(-1)から、「(-1)を引く」と0ともいえるよね。
同じ数を引けば0だよね。
だから、(-1)に何をすると0になるか?
って考えて、
「1を足す」
=「(-1)の引き算」
=-(-1)
=(-1)×(-1)
なので、
+1=(-1)×(-1)
だね。
それで、ちょっと回り道したけど、
(m-1)×(m-1)
=
m×m-m-m+1
=
m^2-2m+1
となるね。
m×mをmを2回かけるってことで、
m^2とかくよ。
それでそれで、何をするんだったかというと、

m×m-(m-1)×(m-1)
を計算したかったんだね。これは、
m^2-(m^2-2m+1)
=
m^2+(-1)×m^2+(-1)×(-2m)+(-1)×1
=
m^2-m^2+2m-1
=
2m-1
と、mで決まる奇数の形になるね。
なんでこれが奇数かというと、
奇数ってのは、(2の倍数±1)だから。
ということなんで、
m^2-(m-1)^2=2m-1
とわかったね。

この式で、mを一つ小さい方へずらすと、
(m-1)^2-(m-2)^2=2(m-1)-1
さらにずらすと、
(m-2)^2-(m-3)^2=2(m-2)-1
これを、m=1までずっとやっていくと、
最後は、
1^2-0^2=1
で、これらの式を全部足すと、
左辺からは、
m^2-0^2
だけが残るよね。
それ以外は、ばさっと消えてしまうね。
右辺からは、
(2m-1)+(2(m-1)-1)+…+1
となるわけだね。これは奇数を1から順に、
足し算したものだね。
これで、
m^2=1+3+5+…+(2m-1)
が分かりました。
ついでに言うと、奇数に+1すると、偶数だね。
右辺の奇数は、m個あるから、
この両辺にmを足すと、偶数の足し算になるね。
m^2+m=2+4+6+…+2m
さらについでに、この両辺を2で割ると、
(m^2+m)/2=1+2+3+…+m
これは、高校なんかでよく習う、
自然数の足し算だね。
左辺は、m(m+1)/2とかけるので、
1+2+3+…+m=m(m+1)/2
ですね!
例えば、
1+3+5+7+9+11=36=6^2
2+4+6+8+10+12=42=6^2+6
1+2+3+4+5+6=21=6×7/2
という感じで、
例えば、3の倍数の足し算とか、
5の倍数の足し算とか、
7で割って2余る自然数の足し算とか、
いろんなことができるね。

でも、これが無限個のときは、、
それは、ちょっとまたいつか考えようね。
宇宙の中で、1,2,3,…と増えるものはたくさん。
その合計が、あっさりと計算できちゃって、
やっぱり、こういうところも、
足し算とかけ算の世界が、実にうまく
橋渡しされているんだねー。